ゲンゴロウモドキ(Dytiscus dauricus)

体長30〜36mm。北海道と本州の一部に生息。国内にはシャープゲンゴロウモドキ(アズマゲンゴロウモドキ、コゲンゴロウモドキ)
、エゾゲンゴロウモドキ、いろいろなゲンゴロウモドキがおりますが、これが本家本元!?ゲンゴロウモドキ
俗称【タダゲンモ】でゲンゴロウ属でいうタダゲン(ナミゲン)的な存在。

飼育下での成虫の寿命は、我が家(屋外飼育など)では1.5〜2年(最長2.5年)くらいで、他のゲンゴロウモドキ属より1年ほど短命傾向だったが
冷水器を併用して水温管理すると(夏の水温で20〜25℃)寿命が1年くらい伸びて、2.5〜3年生きる。

飼育中の個体はすべて北海道産で以下3系統
・産地A(有溝♀ばかりの系統) 
・産地B(有溝♀がほとんどの系統) 
・産地C(無溝♀が有溝♀より多く出る系統)

累代飼育下では有溝♀ばかりの産地の個体から出る子(♀)は、みな有溝。無溝♀が多い産地の個体の2代目は無溝♀が多く出た。
♀の溝の出方は育つ環境ではなく、産地ごとの遺伝的相違によるものと考えられる。

関西での飼育下における産卵は2月下旬ごろからポツポツと始まり、3月末〜4月中旬ごろにピークを向かえ5月下旬〜6月上旬ごろ終了。
1シーズン1♀あたりの産卵数はシャープやエゾと同様に軽く100を超える。  

自家繁殖個体を飼育・繁殖にチャレンジしてみたいという熱心な方にお分けしています。お分けしますのページはこちら。     

難易度 ★が多いもの程【難しい】または【手間がかかる】と感じてます。 備考
採集  ★★★
成虫の飼育 ★★★★ 夏の高水温に弱い。(温暖な地域での夏越しは難あり)
繁殖 採卵 ★★★ 要、水温管理。
育成 ★★ 適する餌のレパートリーが他のゲンゴロウモドキ属より広い。
総合 ★★☆ 中級者以上向き

オス

メス

2002.9.21
交尾

2002.9.21
交尾後のメスの腹先に白い物質
(交尾栓と呼ぶらしいです)がべっとりと付着

2003.4.6
幼虫を確認


2003.4.11
2令出現

2003.4.28
3令中期



2003..5.2
3令後期(上陸時)













蛹室脱出直後の新成虫

2003.5.23

裏側

エゾゲンゴロウモドキのお腹の模様はこちら


2004年度
交尾10/20〜
卵 2/23〜

2005年度
上陸 5/11〜
羽化 5/30〜

上陸 5/26〜
羽化 6/14〜

2006年
1令 4/20〜
2令 4/29〜
3令 5/4〜
上陸 5/11〜
羽化 5/28〜

2007年度
卵確認 3/8〜
1令 4/6〜
2令 4/14〜
3令 4/23?〜
上陸 5/4〜
羽化 5/22〜

2009年度
卵確認 3/9〜
1令 4/11〜
2令 ?
3令 4/21〜
上陸 5/2〜
羽化 5/21〜

2010年度
卵確認 3/1〜
1令 4/18〜
2令 4/25?〜
3令 5/2〜
上陸 5/11〜
羽化 6/1〜

2011年度
11/3 交尾栓確認
3/5 卵確認
その後記録せず

紹介の目次へ

TOPページ